ザ★妄想ラブストーリー《クリスマス》
こんにちは。ゆんです。
クリスマスが近づいてきましたね♫
浮き足立ってますか?
ザ★妄想ラブストーリー はじまりはじまり
クリスマス
(20代前半の女の子が何かを祈っている)
(祈り終わり目の前の冊子を開く)
(内容を確認し、ガッツポーズ)
っしゃあぁぁ!!!
…あ、先輩、お疲れ様です。
聞いて下さい!
今年はなんと…iPodだったんです!!
超ラッキー!!
ていうか、私、去年…プレステだったんですよ。
もー、全っ然靴下に入らないんですよ!!
てか、どう考えても靴下に入るサイズじゃないじゃないですか。
だから、結局去年のクリスマスは1件しかお家回れなかったんですもん。
しかも、その1件も広げすぎた靴下がビロビロになって、
しまいにはビリビリ破けちゃって、
仕方ないからビロビロでビリビリの靴下にコントローラー1個だけ入れて帰ってきました。
もーホント最悪ですよ。
あ、そうだ。先輩、もうトナカイ決まりました?
あ、まだですかぁ。
私もまだ決まってないです。
去年のトナカイですか?
…2号さんです…。
そうです。
あのイケメンの社長息子です…。
社内にファンクラブがあるっていう。
…どうやって知り合ったって??
あー、2号さん銀座線使ってるんですよ。
私も銀座線で通勤してて…
遅くまで残業した日があったんですけど、その帰りの電車で、なんとなく社内を見渡したらトナカイがいて、ガン見してたら話しかけられたんです笑
で、その時はアドレス交換しただけなんですけど、その後メールのやり取りを何回かしてる内に、コンビ組まない?みたいな展開になって…。
え?全然好きとかそーゆーのじゃないですよ笑
私じゃ釣り合わないっていうか…。
…(悲しそうな顔つきになって)多分今は嫌われてると思います。
…去年、私の担当はプレステだったじゃないですか。
全然靴下に入らないから、私てんぱっちゃって。
それを見て2号さんが慌てちゃって、角で靴下破いちゃったんですよね。
2号さんその事でショックを受けちゃって…。
励まそうと思って、私のお父さんの話をしたんです。
うちのお父さん、結構なあわてんぼうで、
授業参観の時、私が呼ばれてるのにお父さんが返事しちゃったり、
お父さん家では基本全裸なんですけど、寝坊して遅刻しそうになった時とか、焼き芋屋さんがきた時とか、そのまま出て行っちゃうんですよね…
あ、なんかあわてんぼうってかただの露出狂の話ですねっていう話をしたんですけど、
全然笑ってくれなくて…。
その後、一緒に始末書書かされたんですけどその時も2号さん終始無言で…。
……え……。
私に手紙?
「◎◎さんへ
お久しぶりです。
突然ですが、僕はニューヨークへ転勤することになりました。
ちょうと辞令が出される今日、19時30分の便で旅立ちます。
なかなか言い出せなくてごめんなさい。
◎◎さんはサンタクロースの娘で、僕みたいな、角で靴下を破ってしまうトナカイなんてあなたと話す資格はないと思っています。
◎◎さん、僕はニューヨークへ行って成長して帰ってきます。
破けた靴下を縫う技術も習得します。
だから、どうか…。
…いえ、何も望みません。
お体に気をつけて、お元気で。
あなたと一緒に仕事ができて幸せでした。
さようなら
2号」
2号さん…!!
(走りだす)
ハァハァ、着いた…成田。
…もう8時…行っちゃったか…
2号さーん!!
ニューヨークでも頑張ってくださいねー!!!
…!!!?
2号さん…!
どうしてここに…。
…私は、2号さんの手紙を読んだら、いてもたってもいられなくて…
え…?
クリスマスの願い事が叶った?
2号さん、何をお願いしたんですか?
…わ、私!!?
…クリスマスはまだ半年も先なのに…。
ホントお父さんはあわてんぼうなんだから…
それにしても、2号さんは何故まだ飛行機に乗ってないんですか?
…空港内を全裸でうろついている男がいて騒ぎになったから…?
あ、2号さん、あれ、あそにいる人がそうじゃないですか、全裸でぽっちゃりして………お父さん!!?
おしまい
おわりに
今から6〜7年くらい前に授業の課題で考えて、結局日の目を見なかった台本です。
ニューヨークに転勤するトナカイ。格好良いですね。
おしまい